1. コロナ禍で、米国の製造業の雇用状況は?

部門により、違いがあります。コロナ禍当初には大きな影響があり、多くの製造会社が多くの労働者を解雇しました。今日では、ほとんどの部門がほとんどの労働者を呼び戻しています。食品および医療系の製造業者は、コロナ禍の当初から需要が多くなり、その需要が継続しているため、場合によっては、以前より多くの労働者を雇用しています。

私は自動車関連のサプライヤーとよく仕事をしていますが、コロナ禍の当初は大きな打撃を受けましたが、現在は大体、70%程度の生産量になっているため、一部の労働者を再雇用しています。

私の顧客の1社は、非緊急性手術用の医療機器メーカーです。彼らは、コロナ禍において、選択的手術の劇的な減少のために苦戦を強いられています。

2. 4月から大きく変わった点と、現在の状況を教えてください。

職場の見た目とコロナ対策のための安全性の強調が最も大きな変化です。
企業は、工場の安全性への配慮を大幅に高める必要がありました。職場環境を安全にし、労働者が毎日安心して働けるようにすることが重要です。
労働者は、経営陣が安全対策の徹底をしていることを日々、見ています。職場の安全対策は、視覚的に明確で一貫している必要があります。

3. 大統領選挙が製造業、日系企業に与える影響は?

米国で事業を行っているすべての企業が、政治の安定を望んでいると思います。1月から安定し始めることを期待しています。

4. 米国の製造業にとっての課題は何ですか?

もちろん、コロナ禍が大きな課題となっています。企業がコロナの影響を乗り切ることができれば、コロナ禍以前に直面していた課題に対処する必要があります。
たとえば、熟練労働者の雇用と雇用維持は大きな課題です。これは、保全、工具と金型、溶接機などの分野で特に該当しています。米国の学校が熟練労働者を多く輩出しないため、製造会社にとっては引き続きの課題となるでしょう。

5. 米国の製造業の見通しは?

これは多くの要素に起因します。コロナ禍により、多くの米国企業がサプライチェーンを綿密に検討しています。米国の産業がまだ動いている中、中国は2ヶ月間、閉鎖しました。米国では危機が始まっていませんでしたが、中国の部品に依存していたため、多くの工場を閉鎖しなければなりませんでした。
これにより、米国企業は、将来、中国から大量の供給が発生するリスクを検討する可能性があります。
一部の部品サプライヤーが米国に戻って生産しているため、これは米国の製造を後押しする可能性があります。
個人的には、コロナ禍が終われば、リーダーはこの問題を忘れることにして、短期的なコストのみに目を向け、結局は最低コストのサプライヤーを選択するようになると思っています。

6. 日米の製造業の違いは何ですか?(経営方針、人材育成、昇給・昇進制度、安全衛生面等)

この質問にはたくさんの要素があります、笑。日本企業の詳細はあまりよくわからないので、これらすべてについて深くコメントすることはできません。

一般的に日本企業はビジネスを長期的に見て、その行動が社会の「より大きな善」にどのように影響するかを考えていると思います。
しかし、米国企業は、多くの場合短期的な思想を持ち、四半期報告書の収益のみを求めていると感じています。今後数年間で新世代のリーダーが登場するにつれて、これが変わることを願っています。

私はいくつかの日本の企業や米国および世界中の企業を訪問してきました。ほとんどの米国企業では、労働者の安全に関して非常に高い基準があると言えます。連邦政府には、職場の安全に焦点を当てた機関(OSHA)があります。日本では、安全上のリスクに対して、比較的、緩慢と思われる工場がありました。たとえば、非常に音が騒々しい多くの工場に行きましたが、適切な聴覚保護具を着用している労働者はほとんどいません。米国では、そのようなことは許されません。

7. 日本人はいつ米国に行けるようになりますか?

手続きをすれば、今すぐ来られると思います。(逆に)アメリカ人が自国に来ることを望まない国が増えているようですが、私はそれを理解しています。私たちはコロナをうまくコントロールできていません。
過去10年間、通常であれば10月は、私は顧客の幹部グループと一緒に日本に行き、研修ツアーに同行していました。今年は日本に行けなかったことがとても悲しいです。早く日本に行きたいです!

8. 日本企業へメッセージ

全体的に、日本の製造業は依然として世界的なベンチマークであり、その品質と精度は比類のないものです。日本に行くたびに、企業から学ぶことがあります。トヨタのような大規模企業からも、システムに供給する小さなサプライヤーからも。私は日本の製造業に大きな敬意と称賛の気持ちを持っています。

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このコラムを書いたTPS改善コンサルタント
デーリル・ウィルバーン

アメリカ TPSコンサルタント

トヨタ自動車在籍中にTPSを学び、トヨタの北米最大の製造工場で「Toyota Way 2001」の開発・導入
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