ご質問に対する回答(TPSのムダのない品質管理)

セミナー中に頂いた質問に対する回答

2021年5月27日、実施されたTPS道場WEBセミナー 「TPSのムダのない品質管理」にて頂いたご質問について、こちらに回答をご紹介します。今後とも引き続きよろしくお願い致します。

Q

時々、過剰品質がサプライヤーに負担を課すという問題が起きますが、その点についてどのようにお考えでしょうか。

A

過剰品質とは「顧客が求めている以上の品質を提供している」という事ですが、それは原価を引き上げることに繋がりますので注意が必要です。

図面(QC工程表等)に書かれている項目は、各種試験評価より導き出された項目で必ず達成しなければなりません。

  しかし、その項目を過剰と判断された場合には、基準を再確認するために調査が必要でしょう。 メーカー毎に品質の基準は違い、横並びでは判断できないケースも多々あります。

Q

QA ネットワークと QCMS の関係性がよく分かりません

A

QCMSとは、品質のサプライチェーンのことで、仕入先~製造工場までトータルで品質特性が保証されていることを検証し改善する活動。

QAネットワーク活動は、生産ラインで保証すべき項目毎に、どこの工程で発生源を防ぎ、どこの工程で流出源を防止しているかを見て確認し、発生源と流出防止の寄与度を評価し、品質の造り込みを向上していく活動。

Q

「物と情報の流れ図」を使って品質管理活動はされますか?

A

品質に関係する、「物の流れ」の変化点を「流れ図」で察知し、QAネットワークで評価し、対策を実施する。

 仕入先の変更、工程レイアウトの変更、引取り方法の変更等を「変化点」として管理する。

Q

海外のサプライヤーなどに材料変更などを実施した場合に報告を求めても、目的をなかなか理解してもらうことができず、面倒な顧客と思われコストアップや取引キャンセルなどの問題があります。サプライヤーに負担なく変化点管理をするにはどのようなところから取り組めばいいでしょうか。

A

発注元はサプライヤーに対して、材料・機械・人が変わったら品質が変わるということを伝え、本来であれば、現地現物でサプライヤーに出向いて、自分たちの評価基準で確認をするということが大事です。

報告だけを求めるというのは、報告の信ぴょう性も確認する必要があります。

また、サプライヤーから納入された物を評価して、問題が有れば報告を求める、イタズラに報告を求めない。サプライヤーは、要求品質が満たされていればどんな造り方をしても良いと考える事も必要です。

Q

標準作業の内容はどれくらいの粒度で必要でしょうか?秒単位で管理必要でしょうか?

A

「作業標準と標準作業」標準作業はあまり聞きなれない言葉であるためか、作業標準と間違えることがあるので改めて説明します。

「作業標準」とは、工程単位に一定の条件下で所定の品質の製品を、所定の工数、所定の時間で生産するための基準となる作業方法である。

  「標準作業」とは、原材料レベルから いくつかの工程を経て製品を作るまでの標準で、「人とモノと機械を有効に組合せ、 より 良い品質の物を、安価で早く(リードタイム)、かつ安全に造る為に仕事のやり方を決めたもの」であり、 日々進歩しなければならない。作業改善に結びつくことが大切。
サイクルタイムが長い場合などには1目盛りを1秒でなく、5秒にしたり、10秒にしたりして調整をする場合があります。

TPS道場では、作業標準と標準作業を実践的に学べます

Q

段取り替えなどは標準外作業かと思いますが標準作業に織り込み必要でしょうか?

A

「段取り替え作業」は標準作業の対象外ではなく、やはり標準作業を作成し管理します。

そして、段取り替え改善をしたら標準作業を改定して新しい標準とします。 標準作業の内容は、要素作業毎に区切り作成をしていきます。

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