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「定年を過ぎたら私は何もできない。」58歳から、JITを本格的に勉強しだした。
津田 俊輔
Interview 津田 俊輔

早稲田大学理工学部卒
1973年 日立製作所入社
自動車機器事業部生産技術、海外工場立ち上げ、海外工場JIT推進を経験。
2009年 生産性向上コンサルタントとしてインドで独立

定年後は生産性向上のコンサルタントになりたい。
私がそう決意したのは58歳。

コンサルタントになれるかどうかわからなかったけど、他に選択肢はない。今までの人生だって、できると思って始めたことはない、挫折の連続、だからやってみようと思った。

たまたま、日立の改善コンサルタントの通訳者として、彼にくっついて世界中の工場を同行することができた。積極的に動き回った。そして、コンサル資料を英語に翻訳する仕事はものすごい勉強になった。

2007年、60歳の時に日立インドへ出向。しかし、リーマンショックで2008年に日立を辞めざるを得なかった。

日本に帰っても仕事がない。それならばと、帰国せずインドに残り、インド人と一緒にコンサル会社を作り、生産性向上コンサルタントとしての私の人生がスタートする。

インドでのコンサルタント業は決して順調ではなく、言葉の問題、文化の問題、まったく改善は思うとおりに進まない。ただ、帰国する2024年の暮れまでの6年間で、自動車メーカー、スポーツ用品製造業、電線メーカー、自動車部品メーカー、家電メーカー、物流業など大小様々な30社ほどのコンサル経験を積むことができた。

日本に戻ってきてからも、インド企業との仕事は続く。オンラインや、インドへ赴き研修を行った。例えば、マヒンドラマヒンドラの仕事は、1週間の研修で、基礎からカンバンまでのトヨタシステムについて教える。

研修の締めで受講生へ話していることは、フォード・モーター創設者のヘンリー・フォードの本「Today and Tomorrow」 の中の言葉を解釈した内容。(国会図書館でこの本を読んで、重要なことをメモし、受講生へ伝えている。)

  • 人にケチをつけるな。どうやったらよくなるか考える
  • 失敗はもう1回やり直すチャンスだよ、次はもうちょっと考えてからやろう。
  • 大きな問題なんてないのだよ。小さな問題がたくさんあるだけだよ。
  • 賃金は経営者が払っているのではない。お客様が払っているのだ。
  • 品質を保つということは誰も見ていなくてもルールを守って仕事をすることだ。
  • 仕事は楽しいものだ。でも、満足感は物事を達成しないと得られない。
  • (等々)
-60歳以降で一番大変だったことは?-

60歳になってインドに単身赴任して一年半で日系企業から離れてインドでインド人の中で働くことになったが、英語が理解できない。特にリスニングができない。自分の英語の発音が悪いので理解できないと考え、英語の本を発音記号に従って音読を繰り返した。また、英語能力向上には英作文がよいと思い、英語で本を書き、インド人に添削してもらって、インドで「It is now for you to change for development of Indian industry」 という本を出版した。

日本への帰国後、セミナー資料として小谷重徳 (元トヨタ) 「理論から手法まできちんとわかるトヨタ生産方式」、芝田稔子(元日通) 「ムダをなくして利益を生み出す在庫管理」を英訳して、海外でのセミナーに備えている。


還暦すぎてからの英語の勉強はいろいろ役に立っているので「おじさんの英語勉強法」としてまとめてみた。人に見せられるものではないが、自分の過去が詰まっているので、いつも持ち歩いている。特に野村克也の「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」 失敗から人間は学べることを大切にしている。

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