ご質問に対する回答(原価低減のコツ TPSのモノの見方・考え方)

セミナー中に頂いた質問に対する回答

2020年7月から数回、実施されたTPS道場WEBセミナー 「原価低減のコツ TPSのモノの見方・考え方」では、国内外35か国、400名以上の方に受講頂きました。
セミナー中に頂いたご質問について、時間の問題で回答できなかった質問もありますので、こちらに回答をご紹介します。今後とも引き続きよろしくお願い致します。

Q

創意くふう制度を活発な状態で機能させ続けるにはどうしていますか?
成熟した組織でも、社員の関心を維持することに苦労しています。

A

  • 年初の「話し合い制度」で本人と上司で話し合い個々の年間目標をきめます
  • 提案件数36件以上/年の提案者 ⇒パンチヒット賞(表彰)
  • 賞金10000~以上の提案の中から高額上位者5名程度の提案は部門委員会(工場)で発表でき、ランクアップされた賞金を受領できる
  • 年間の賞金上位者より、金・銀・銅の各賞があたえられ金賞受賞者は会社トップと会食、記念撮影、社内報への掲載、科学技術長官賞へノミネートされる等、啓発制度があります。
  • Q

    どのように平準化を射出ラインに適用していますか?新しい品番を増やすと、より多くのパージ材が必要です。

    A

  • トヨタの内製品は、バンパー、インパネ、インマニなどの大物部品で種類の対応は後工程での追加工(穴加工・別部品の装着・塗装)で対応しています。(専用ラインが基本)
  • 大物射出成型機では、種類対応による段取替えは行わないのが基本です。
    ただし:最近・最新の対応については、把握できていません。
  • Q

    動作のムダを減らす例の中で、組立作業員の動作を削減するため、トレイを減らしていましたが、そうするとトレイを補充する動きが増えると思います。この例では、動作の削減と増加のバランスをどのようにとっているのでしょうか?

    A

  • メインラインの場合はラインの各工程に部品を供給する作業者の仕事の一部に組み入れられます。(供給頻度に応じた収容数になる)
  • サブラインの場合はパーツフィーダー等を利用して品番別に供給します。
  • さらに小規模な場合、トレーの間口が1/2になった場合は長さを2倍にしてトレーの収容数は減らさない等のくふうを行っています。
  • Q

    余剰人員についてはどうしていますか?

    A

    余剰人員は、
    1. 他の忙しい職場に移動してもらう
    2. 新商品の新しい職場で活用する
    3. 自然退職者を補充しないで、余剰人員を活用する
    4. 改善組織に入れて改善活動を実施してもらう
    等の対応をしています。

    Q

    改善できた分はどのように金額として数値化しているのでしょうか?それは手動/オフライン(非直結)での計算でしょうか、それとも実際のA/C(コスト実績)に基づく計算でしょうか?手動計算の場合、改善で節約できた金額を誰が検証するのでしょうか?

    A

    今回お見せした事例での改善効果金額の算出方法は次の通りです。
  • 人員削減分 ・・・削減した人員の月の給与×評価期間の月数
  • 省スペース分・・・空いたスペースで新しい製品を生産した場合の月の売上金額×評価期間
  • 出来高向上分・・・出来高が向上して売上が増えた分の月の金額×評価期間
  • Q

    製薬業界のように生産の特徴が連続化した工程の場合、1個流し生産をどのように実施するのですか?

    A

    1個流し生産の1とは必ずしも1個ではなく、1トレーや1ケース、1パレットでも構いません。出来るだけ少ない最小単位で流れるモノづくりを考えて下さい。 製薬業界での前工程は1個流し生産を導入するのは難しいかも知れませんが、後工程の包装・梱包・出荷工程では導入できると思います。

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