座学ではなく現場での改善実践
生産現場から間接部門の改善活動へもスムーズに展開

結果
<生産管理部門>
月末在庫金額の24%低減
倉庫内物流の44%低減
リードタイム5日短縮

<品質技術部・品質管理課>
部品サプライヤの10社全てで不良が合計45%の減少

2Sと業務の視える化をテーマに、全社的改善活動を社長が主導。

弊社は改善活動スタート時から全面的にサポート。

トヨタ生産方式(TPS/JIT)を基本とし、座学ではなく現場での改善の実践を掲げ、何より改善を継続的に推進できる「人材を育てる」ことを目的とする方針が、S社と改革の方向性が合致。

業界詳細
OA機器メーカー
日本
企業規模
従業員 380名
課題
収支改善
目的
人材育成
業界
電機・電子
進め方
最初の2年間は現場改善指導に重点を置いて改善活動を始動し、3年目から間接部門を巻き込んだ全社を挙げての改善活動へと展開。
最終的に、自主改善が展開できる人材育成を目指す。
問題点

  1. 管理者自身が部員の業務内容が見えていない。
  2. 業務の進捗管理ができていない。
  3. 業務の多能工化が進んでいない。

間接部門を巻き込んだ改善活動初年度の取り組み内容
No部門主な改善項目改善内容
1 生産管理部門
  1. 荷受業務の改善
  2. 立体倉庫の撤去
  3. 海外調達の4分割化
  • 荷受け専用キャスタ付パレットの設置によりフォークリフト使用禁止化
  • 立体倉庫跡に多目的建屋の部品倉庫を移し、物動線を1/4化
  • 中国からの調達品納入回数を月1回から4回に分割し、在庫削減実現
  • 2 製造部門
    1. 徹底ムダ取り作戦
    2. 部品配膳方法改善
    3. 部組・本組の作業分離
    4. マーシャリング方式採用
  • 経済動作の原則を徹底し、腕・肩・腰・脚の動きをミニマム化
  • ハーネス、ワイヤクランパなどの整列配膳方式の採用
  • 部組⇔本組の繰返し作業から部組と本組を分離するより歩行数削減
  • 組立・検査最終工程の部品供給にマーシャリング方式を採用し、歩行数削減
  • 3 品質部門
    1. 業務の視える化
    2. 無検査化の促進
    3. 外注品質指導強化
    4. 仕損費低減活動
  • ポストイットで業務を視える化、業務の助け合いを可能とし、納期遵守
  • 国内調達品が3ロット不良なしの場合、自動的に受け入れを検査廃止化
  • サプライヤのワースト10社に対して直接品質指導、不良発生を半減化
  • 不良製品の手直し、再検査などの業務半減化作戦展開
  • 4 生産技術部門
    1. 改善活動の全面支援
    2. 改善スピードの向上
  • 改善チームに生産技術のメンバー参画、改善活動の支援体制確立
  • 製造現場からの改善要望事項を視える化し、納期管理を徹底
  • 5 資材部門
    1. ファイルの2S強化
    2. 業務の視える化
    3. 多能工化の促進
    4. コストテーブル整備
    5. ディスコン部品管理
  • 資材のすべてのファイルに斜め線を採用、棚表示を見直して2S徹底
  • ポストイットで業務を視える化、業務の助け合い。納期遵守
  • 部品調達、コスト確定業務を多能工化するため養育資料整備&教育実施
  • 新規開発品のコスト低減を図るため、コストテーブルを新規作成、整備
  • 事業所から他県工場に毎月発送していた部品を預託方式へ切替え
  • 目標に対する主な実績
    目標実績
    <生産管理部門>
    月末在庫金額の15%低減
    倉庫内物流の40%低減
    リードタイム5日(1週間)短縮

    <品質技術部・品質管理課>
    部品サプライヤの不良発生を半減化

    ⇒24%低減
    ⇒44%低減
    ⇒5日短縮


    ⇒10社全てで不良が減少(合計45%の減少)
    自主改善が展開できる人材育成の取り組み
    目標実績
    (1)セミナーの開催 毎回の指導会で30分のミニセミナーを開催。 改善に携わる改善マンや管理者に対して、改善の考え方、ムダの見つけ方、改善手法などを教育。 他社の改善事例なども数多く紹介。
    (2)自主改善チームの編成 現場、生産技術のメンバーからなる自主改善チームを組織し、チームによる対象ラインの自主改善活動を最低、週1回実施するよう指導。
    (3)目標管理の強化 改善件数はかなり数が出るようになってきたものの、本当に効果の大きな項目を最優先して取り組んでいく姿勢がさらに必要。
    まとめ

    社長主導による全社的な改善の取り組みにより、生産現場だけではなく、間接部門の改善活動へもスムーズに展開していくことができ、目標の達成につながることとなった。コンサルタントから指摘を受けたことは速やかに改善し横展開することが上手にこなせるようになり、改善マンの育成にも注力していくことができた。

    改善マンの育成については、改善マインドの醸成、改善の必要性の認識、改善するためのムダを見る目を養成することに重点を置き、毎回の指導会でのミニセミナー実施、他社とのベンチマーク、自主改善チームの編成や目標管理の強化を通して、目標をクリアするために何をやるべきかを考えて優先順位を付けて改善に取り組む姿勢を身に着けることが必要である。改善と同時並行で教育を進めることにより全社的改善をスムーズに進めることができた案件であった。

    55S研修 5Sの考え方と生産効率
    現場改善のスペシャリスト
    伊藤 彰洋(いとう あきひろ)

    現場改善コンサルタント

    業種を問わず、現場改善の文化を企業へ根付かせ、現場の人間と共に改善活動をおこない、品質向上・生産性向上・リードタイム短縮を実現する。 また、生産管理システムを手掛けた経験により、「営業~資材~生産管理~製造~外注」と工場内のあらゆるプロセスにおいて改善活動を実践する。

    40ヶ国以上、
    有名メーカー出身のコンサルが対応。
    お気軽に問合せください。

    お急ぎの方は御電話ください。

    03-5783-3571
    担当直通:080-5688-7960
    お問い合わせ受付 [平日] 8:30~17:30

    選ばれる3つの理由 REASON

    REASON 1

    40ヶ国、
    1,500社以上の改善実績

    自社だけでは解決できない現場の問題は必ずあります。製造業が勝ち残るための改善・改革は、国や業界を問わず、改善の実践体験を通じて、人材を育成し、生産体制基盤を強化することが必要です。

    REASON 2

    現場が一目置き、
    喜ぶコンサルティング

    従来のコンサルティングでは、経営層とコンサルタントが中心になってすすめるため、現場とコンサルタントの間に距離がありました。弊社コンサルタントは、評論家的な「あら探し」ではなく「改善の種」を具体的に見出す指導により、現場の人間との隔たりのない指導をすることができます。

    REASON 3

    指導終了後も
    継続的改善がされる

    「人づくり」を強化しながら、設計から調達・製造・物流、そして生産管理と「全体の流れ」を重視し、貴社の現場の実態に合った指導を実施。現場が納得できるコンサルティング指導を行うことで、指導終了後も改善文化が継続されます。

    40ヶ国以上、
    有名メーカー出身のコンサルが対応。
    お気軽に問合せください。

    お急ぎの方は御電話ください。

    03-5783-3571
    担当直通:080-5688-7960
    お問い合わせ受付 [平日] 8:30~17:30